陣馬形林道


〜デートや家族ドライブに最高!明るく、楽しい林道〜


陣馬形林道(長野県駒ヶ根市〜上伊那郡中川村)
訪問日:2004年8月


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中央自動車道が甲府と飯田を底辺の両端にして岡谷を頂点として形成する三角形の内側、その中央よりやや西寄りを南北に走る林道である。林道にもいろいろある、ということを感じさせてくれる林道だ。特にこの時は、ここを訪れる前に豪快な荒々しさを見せてくれる『月夜沢林道』を訪れた、ということもあり、そのギャップに大いにこの林道のやさしさを感じたものだ。


2004年8月撮影
林道の全体マップ。これを見ても支線の多さがよくわかる。それぞれが、稜線を走るこの林道にむかって延びている、という感じだ。


この日は北側の起点である駒ヶ根市から『陣馬形林道』に入った。起点には看板が出ており、非常にわかりやすくなっている。しかしこの看板、なんだかおかしい。青地に白文字で書かれているのだが、白文字の塗料が妙な剥がれ方をしており、なんだか日本語のように見えない。ぱっと見た時、ハングル文字かと思ってしまった。


2004年8月撮影
車の通らない広い道、そこから林道は始まる。


2004年8月撮影
看板はあるのだが、字の判読は難しい・・・

2004年8月撮影
ごらんの通り日本語とは思えない。全体が錆びて読めなくなる、というのはよく見るがこういうのはあまりみない。看板を作った業者の手抜かぁ??


起点から、フラットな走りやすいダートが始まる。このフラットダートはほぼ全線に渡って続いており、非常に走りやすい。これまで走った未舗装林道の中でも文句なしに「走りやすい林道ナンバーワン」だ。それに林道特有の鬱蒼とした雰囲気など皆無で、常に明るく開放的な風景を見せてくれる。走っていてとてもさわやかな気分になる優等生の林道だ。


2004年8月撮影
非常に走りやすいフラットダート。ほぼ全線このような状態が続く。


2004年8月撮影
随所随所にきれいな案内表示がある。ここでは『中沢氷見山方面』と書かれた案内板があった。


2004年8月撮影
この支線はゲートがあったが、ゲートがあるのはここだけだったように思う。

2004年8月撮影
もう使われなくなった工事用のプレハブ。見ればわかるって??


さらに景観が素晴らしい。稜線を走るため、ビューポイントが数多くあり、そこからは雄大な中央アルプスのパノラマを望むことができる。こういう景色は信州ならではだろう。休憩所らしき所にはベンチも設置されていて、のんびりと腰を下ろして雄大な景色を味わえる。美しい景色を見る、ということにおいては、全く文句のつけようがない。16kmの道のりが本当に短く感じられてしまうのである。


2004年8月撮影
こういった休暇所がいくつかある。

2004年8月撮影
ここから中央アルプスが見える。


2004年8月撮影
しかし、この日は残念ながら上のほうが雲で覆われていた。わずかに稜線が見えるのがわかるだろうか・・。わからないだろうなぁ・・。四季を通じて見てみたい風景だ。いいなぁ、地元の人たちは・・・。うらやましい限りだ。


2004年8月撮影
この地図のように、全景が見える時にもう一度来てみたい。冬の雪景色も見てみたいと思ったりするが、雪で通れないんだろうなぁ・・。


2004年8月撮影
山の緑、秋になると・・・
そして冬になると・・・


また、途中東西に下りていく支線もいくつかあり、ルートの変化を味わうこともできる。支線を走ることは今回できなかったが、支線にも未舗装と舗装がある。そしてそのそれぞれの分岐にきちんと行き先の表示があり、場所によっては立派な記念碑も建っている。


2004年8月撮影
舗装された支線(市道南入線)との分岐。大きな碑には「仰岳美林道」と書かれてある。


2004年8月撮影
未舗装の支線『林道北の沢線』との分岐。なかなかよさそうな林道です。右の立派な碑は、「北の沢林道開通記念」と書かれている。


こうしてみると何の不満もないように思える。しかしこの林道、観光林道として整備されすぎている為に、荒々しさ、非日常的、などと言った、林道を訪れる上で味わってみたい肝心なモノが欠けている。観光林道としては完璧に整備されており、申し分ないのだが、そのかわりスリルやワクワク・ドキドキ感、走り終わった成就感などは期待してはいけないのだ。しかし、こういう林道もありである。


2004年8月撮影
この日は、他の車と1台も出会うことはなかった。しかし、しっかり踏み固められた路面状態を見ると未舗装とはいえ、けっこう多くの車が通るのだろう。

2004年8月撮影
林道の脇の木々も植林された杉の木でないのが嬉しい。いろいろな植物を見ることができて楽しい。


2004年8月撮影
すれ違い不能の所もあるが、待避所が十分あるので全く問題ない。


デートコースとして、家族でハイキング感覚でくるところとして、また初めての林道の入門コースとして・・それらのことを目的にやってくるなら、文句なしにおすすめだ。普通車でも十分に、明るく楽しく軽やかに走れる林道。それが陣馬形林道なのである。


2004年8月撮影
信州だけではなく、他の地域でも多くの林道は作業道として使われているため荒れているものが多い。そういった中、こういう林道に来るとホッとする。しかし林道走行の本来の目的から考えると、これだけでは寂しいものがある。林道ツアーの中にこういうのを一本入れておくといいのかもしれない。


しかし、これ以上書きようがないのも陣馬形林道なのである・・・。


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