冠山林道


〜美濃の山々、V字谷、そして冠山・・・の林道〜


冠山林道(福井県今立郡池田町〜岐阜県揖斐郡藤橋村)
訪問日:2000年8月、2002年10月


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この林道を初めて訪れたのは93年のことである。その時は滋賀県のR303〜八草峠〜岐阜県藤橋村の旧徳山村〜R417〜塚林道〜高倉峠〜折り返して〜冠山林道〜冠峠というルートだったように記憶している。R303の狭いくねくね道や岐阜県のR417などの道路状況が今に比べ非常に悪く、大変時間がかかって一日がかりの訪問だった。いや訪問というより早足で通過しただけであった。しかも天候も良くなく、ようやく着いた峠も濃いガスで覆われ、冠山どころか100m先も見ることができなかったのである。だから走り応えを感じはしたものの、美しい景観という印象は全く持てなかったのだった。


2000年8月か、2002年10月撮影
徳山ダムが完成状態になっているこの地図、このようになる日が本当に来るのだろうか。右の写真は、左に行くと塚林道、右が冠山林道。手前がR417だ。


一転して、写真撮影をしたこの時は天候に恵まれ、冠山峠からは岐阜県側にV字谷、稜線沿いに冠山、というように見事な景観を見ることができた。こういった山深い所は特にそうだと思うが、その日の天候によって見える景色が大きく変わって、全く違った印象になる。峠付近にもなると標高も上がるのでガスで何も見えなくなることも少なくない。雨でも降ってくると、さらに悲惨である。落石の恐怖や悪い視界、強風、スリップなどから心的プレッシャーも増してくる。もともとこういった所はガードレールなど期待できず路肩も不安である。それが雨の水を含んでさらに弱く不安になる。とはいえ天候ばかりはどうにもならないもので、いつどうなるのかわからない。こちらの都合に合わせてくれるはずがない。だから悪かったら悪かったで、それはそれでスリルを味わえることに満足しなくてはいけないのだ。


2000年8月か、2002年10月撮影
見よ、この風景。まことにすばらしい!


これは女性についても同じである。機嫌が良い時はまことに穏やかでやさしく接してくれて安らぎを与えてくれる。それが機嫌の悪い時は一変する。多大な心的プレッシャーを与え、私を不安のどん底におとしいれてくれる。林道では条件が悪いと安全運転を心がけるのだが、女性はそうはいかない。初めはそのつもりでも、次第にこちらもそれなりに怒りが加わってきて、相手もさらにそれに反応して状況は悪くなっていく。スリルを味わうどころではない。

何を話しているのかわからなくなってしまった・・・。まあ、どちらも機嫌が良い時と悪い時があるということだ。そしてどちらも機嫌が良い時はすばらしい、しかし女性の場合は安全運転ができなくなってしまうということである。
確認しておくが、私は女性も林道も大好きである・・・


2000年8月か、2002年10月撮影
この日は峠から冠山がくっきりと見えた。あのてっぺんはどうなっているのだろう、登山者の気持ちがわかる一瞬。


さてこの冠山林道であるが、93年に初めて走った当時から全線舗装されていた。岐阜県の廃村『塚』を越え、R417を終えてさらに進むと冠山林道と塚林道の分岐に出合う。右を行けば冠山林道である。あとは舗装された道をひたすらくねくね上っていくだけだ。道はそんなに細くはない。天気がよければ峠に近づくほどに素晴らしい景色を見せてくれる。先に書いたように、峠から見るV字谷と冠山は一見の価値ありである。峠には大きなお墓のような碑が建てられている。誰もが記念写真を撮りそうな感じの所である。峠から福井県側はくねくね度がアップしてくる。車に弱い人は要注意だ。ガードレールがあちこちで曲がっている。冬季の雪によるものなのだろうか。


2000年8月か、2002年10月撮影
岐阜県側は見事なV字谷。福井県側は雪でゆがんだと思われるガイドレールのついたクネクネ道が延々と続く。


塚林道のところでも書いたが、ここを訪れる時は塚林道とセットで行くことをおすすめする。林道の雰囲気、醍醐味を十分に味わうことができる。全線未舗装なんて贅沢さえ言わなければ、文句なしである。

塚林道と同じ終わり方になってしまった・・・


※この林道、本当は県外林道なのですが、私が好きな林道なので
林道・廃村滋賀県地図の方にもいれてある次第です。

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