林道鳥越線


〜岐阜と滋賀をむすぶ山深い林道〜


林道鳥越線(滋賀県浅井郡浅井町〜岐阜県揖斐郡坂内村)
撮影日:2000年8月

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林道に出かける日、こういう日は朝から遠足気分でウキウキである。以前から行きたいと思っていた林道ならなおさらのこと、前の日は興奮して寝つけない。朝早く、新聞が届く頃に目が覚めてしまう。・・・なんてことはなく、実際は横になるなりいつもと同じようにすぐに寝てしまい、朝は目覚ましがなってもなかなか目が覚めないのである。しかし、この日ばかりは違った。以前からどうしても行きたいと思っていた、林道鳥越線と国見林道、さらにはついでに八草峠も行ってやろうと計画していたので、朝は早朝より目が覚め、カメラなどの準備をして、そそくさと出かけたのである。


2000年8月撮影
完全舗装で道幅も十分。岐阜県側は非常に走りやすい。

2000年8月撮影
もうすぐ峠


以前から何度か林道鳥越線と国見林道にはアプローチしてみたことがある。しかしいつの時も工事の為通行止めであきらめざるを得なかった。よく林道では工事をしてなくても『工事のため通行止め』という看板が立っている。そんなこと気にせず林道に進入していく輩もいるだろうが、私は一応自分なりに確認して、実際に工事をしている時は入らないようにしている。看板の日付や新しさ、またダンプとかのわだち等で大体わかるのである。この二つの林道も、滋賀県からのアプローチでは失敗しっぱなしであったので、この日は心機一転岐阜側から入っていこうと試みての出発であった。やっぱり初めての林道はウキウキである。


2000年8月撮影
きれいに整備された峠。開通記念の碑が建てられている。


2000年8月撮影
記念の碑。これぐらいの大きさだと普通な感じでいいかも・・・


地図を見るとわかるように、滋賀県と岐阜県の県境には八草峠を越えるR303、鳥越峠を越える林道鳥越線、国見峠を越える国見林道が北から並んでいる。この鳥越線は岐阜県側は大草履というところから入っていく。この大草履の民家でシイタケを販売していた。小さな看板があるだけでとても店とは思えない。しかも呼んでも誰も出てこない。結局、買うことはあきらめた。たぶん客は滅多に来ることがないのだろう。そうこうしているうちに林道入り口を見つけ、入っていく。あちこちで『クマに注意!』や『マムシに注意』という看板が目につく。以前一度だけ国見林道でクマに出会ったことがあるが、そう離れていないこの地域、けっこう出没するのだろう。


2000年8月撮影
岐阜県側の林道起点あたりの看板。このあたりはけっこう出没するようだ。滋賀県側でもこのあたりで熊出没の新聞記事を目にすることがある。


岐阜県側は舗装されており、何の苦もなく峠に向かって上っていくことができる。岐阜側が舗装されていることは情報として知っていたが、滋賀県側がどうなのかわからない。そこに期待をよせて、山々を縫う様にひたすら進んでいくとあっけなく峠に出る。峠には平成9年の日付の開通記念の碑が設けられていた。峠から見える、折り重なるような山々の姿が「奥深く来たなぁ」という気持ちにさせてくれる。心が落ち着く瞬間である。滋賀県側に未舗装の期待がかかる。峠から程なく滋賀県側に下ると、待望の未舗装路が現れた。やっぱり林道はこれでなくてはいけない。来てよかったー、と至福のひと時。


2000年8月撮影
峠を越えて滋賀県側に少し未舗装路が残っていた。今はもう無いのだろうなぁ・・・


2000年8月撮影
見事な未舗装路。実に美しくありませんか?眺望も文句なし!


2000年8月撮影
連なる山々。遠く振り返ると、峠が見える。


結局滋賀県側の未舗装路もそう長くは続かなかったが、山深い風景、未舗装路、峠・・・など林道の雰囲気を味わうことができ、帰路につくことにした。

滋賀県側の起点には小じんまりしたキャンプ場がある。バンガローなども設備されており、ここを拠点に林道巡りするのも面白いかもしれない。そういうのんびりとした時間を過ごしたいものだが、現実は慌しく林道を走り回るだけ、ということが多い。心が洗われるような、そういう旅行、いつの日かしてみたい、などと考える今日この頃である。


2000年8月撮影
起点横にあるキャンプ場。


2000年8月撮影
右の道を行くと鳥越林道。

2000年8月撮影
金糞岳登山道の案内図


鳥越林道、今も滋賀県側に未舗装路は残されているのだろうか・・・


2000年8月撮影
左は滋賀県側の山並み。右は岐阜県側。ずいぶん雰囲気が違っている。


2000年8月撮影
明るく解放的な雰囲気の素晴らしい林道風景。この景観を潰さないでほしかった・・・。



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