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若狭幹線林道(福井県小浜市・三方上中郡若狭町) |
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林道や廃村、過疎の村などが好きで訪れるようになってから15年程になる。その間、様々な地を訪れ、いろいろな美しい自然の風景を見ることができたが、これら自然に近い風景というものは、その日の天候によって大きくその印象が変わるということを、いつも感じる。同じ場所であっても、訪れた日がたまたま爽やかな青空が広がっている時であれば、そこは何とも爽やかな美しい景色として残るだろうし、たまたま大雨で激しく雨の降る時であれば非常に不安で不気味な怖ろしい印象となって残るだろう。 |
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林道の全体マップ。三方五湖の西側、ご覧のように海の近くを走っているということがよくわかる。 |
で、この若狭幹線林道の場合どうだったかと言うと、それはもうトップの写真をご覧いただくだけでもおわかりだと思う。これ以上無い程の快晴で、さらに空気も非常に澄んでいて8月とは思えないほどであったのである。訪れたのが午前中の早い時間ということもあったのか、本当に爽やかな天候だった。 |
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2006年8月撮影 |
2006年8月撮影 |
この若狭幹線林道は、関西の林道ファンで知らない者はいないというくらい有名な林道である。本格的なオフローダーが走るには何とも物足りないだろうが、気軽に走れる上に開放的、20kmという適度な距離、極上の爽やかな海の風景を満喫できるという点ではピカ一で、関西周辺にはこれ以上のものはなかなか見当たらないのではないだろうか。ちょっとしたツーリングにはもってこいのコースだ。人気があるのもうなづける。実際この日も平日でありながら、何台かのバイクや4駆車とすれちがった。 |
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2006年8月撮影 |
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2006年8月撮影 |
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2006年8月撮影 |
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2006年8月撮影 |
この日は、小浜湾の東にある集落『阿納尻』(福井県小浜市)付近の起点から入り、東の起点となる『世久見』(福井県三方上中郡若狭町)を目指すことにした。地図で言うと左(西)から右上(北東)へ向かったのである。だから常に左手に若狭湾を臨みながら走ったことになる。『阿納尻』にある起点は広々としていて非常にわかりやすく、おまけに立派な林道の碑まで建てられている。この舗装路もすぐに未舗装路となるが、道幅は十分で路面もフラットで走りやすい。注意するとしたら浮き砂利によるスリップくらいのものだが、スピードさえ無理しなければ問題ない。 |
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2006年8月撮影 |
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2006年8月撮影 |
2006年8月撮影 |
このあたりの地形は、海岸からすぐに山となっている所が多い。その海岸と山との間にあるわずかな平地のスペースに集落が作られ、集落それぞれは海岸線に沿って走る道で結ばれている。 |
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2006年8月撮影 |
起点辺りであげた標高(200m程)は、稜線に沿って走りながらもさらに少しずつ上げてゆき、最終的には450m程まで標高を上げる。そしてそれとともに見える風景も遠くまで広がりを見せてくる。本当に爽やかだ。途中、何箇所か展望台のようなものがあったりする。ある展望台では何台かのバイクが停まって、海を見ながらライダーたちが食事をとっていた。オジサンたちの集団のようだったが、爽やかな海を眼下に見下ろしながらの食事は、さぞかし美味しかったに違いない。バイクのどれもがオンロードバイクだったというのが、この林道の特徴を語っている。一部雨で少しえぐれたような所があったが、未舗装部の大部分がフラットで道幅十分という状況であるので、普通車でも十分走れてしまうのである。 |
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2006年8月撮影 |
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2006年8月撮影 |
2006年8月撮影 |
林道はほぼこのような状態が続き、東側の起点の『世久見』に近づくと、今までの雰囲気とは違い、通常の林道らしい木々に覆われる薄暗い箇所も少し現れる。道が舗装路に変わると間もなく東側の出口。ちょうど世久見トンネル出口付近に道は出る。この東側起点の『世久見』の集落にも民宿の看板が多く見られる。普段は静かなこの集落も、海水浴シーズンには若狭の美しい海を求めて、都会から沢山の若者や家族連れが訪れにぎわうのだろう。 |
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2006年8月撮影 |
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2006年8月撮影 |
2006年8月撮影 |
何かいいこと尽くめのことばかり書いてしまったので一言つけ加えておこうと思う。冒頭の部分にもつながっていくのだが、今回の走行は幸運にも全ての条件に満たされた中の走行、いわば恵まれすぎた中での走行である。あくまでも一つの条件の中で見せた一表情に過ぎないのである。もしこのレポートをご覧になって若狭幹線林道に訪れてみようと思った方がおられたら、ある条件では爽やかな林道も、条件が変わると全く違った危険なものに変わる、ということを十分に認識した上でご走行いただいた方がよいと思う。穏やかな林道も天候の悪い時には、一変して怖ろしい林道となる。さえぎるものが無い見晴らしのよい地形は、風雨がゆるむことなく激しく車を、そして林道をたたくことになるだろうし、海から直接来る吹き上げの風もすさまじいものとなって車をあおり続けるだろう。さらにウィンドウに叩きつけられる雨で視界ははなはだ悪くなり、悪天候時に発生する白いガスがそれに追い討ちをかける。ゆるい路面には雨水が流れる溝ができ、より足元を不安定なものにする。もちろん崖崩れや落石などの危険も高くなるだろう。走りやすい林道だからといって、走行にはくれぐれも無理の無いようにしたいものだ。特に私のように単独走行しかしない者は、より慎重に運転そして状況判断をする必要があるのである。 |
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2006年8月撮影 |
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